環境問題の1番の問題は、私事にしにくいことだ。
昨今のコロナウイルスもそうだけれど、病気や怪我、お金にまつわることは私事として捉えられても、環境問題については「実感がない」とか「そこまで考えていてエライ」とか、どことなく他人事として見ている人が多い気がする。
わかってはいるものの、今すぐ自分の身に危険が及ぶわけではから棚上げしているのかもしれない。
あるいは、地球規模の大問題に対して何からとりかかれば良いのか、わからないのかもしれない。
積極的に動かない理由は人それぞれあるだろう。
動けたとしても、環境問題に対して個人にできることなんて本当に小さなことしかない。
それでも、一人ひとりの行動は必要だ。間違いない。
なるべくクリーンなエネルギーを使うようにする、必要な物しか買わない、ものを大事に使う。
植林やビーチクリーンのような活動も、小さな一歩だけど、大事なことだと思う。
個人とは取り組みにくい環境問題の改善に向けて動く企業もある。
中には環境問題改善のために起業する人もいるが、ビジネスを立ち上げて環境問題に取り組むなんてことはごく一部の人しかできないし、それに関わる人も僅かだ。
それよりも、その他大勢の方が圧倒的に多い。
少しの人が一生懸命頑張ったって限界がある。
日本の環境ビジネスと呼ばれる分野は、まだまだマーケティングの一環だったりや表面的な部分が多いように見える。
もちろんやらないよりかは良いことだし、それがきっかけとなってビジネスの認知が広がって、より大きく活動できるようになるのはとても良いことだ。
でも、それは極論、利益追求のための手段として環境問題を使っているに過ぎず、本当に「中の人」たちが環境問題改善に腐心しているとは限らない。
結局、私事にできてないことも多々あるんじゃないだろうか。
それでは結局長続きしないのではないだろうか。
では、どうしたらその他大勢の人が自分から動けるようになるのか。
大事なのは、他人事ではなく、自分事にしていくことだと思う。
たしかに今まで普通に使っていたものが「環境に悪い」という理由で使えなくなるのは誰でも嫌だし、
場合によっては仕事がなくなって生きられなくなる人も出てくるだろう。
社会の一部として暮らしている我々は何事も急には変えられなくなってしまっている。
でも、私たちの便利な暮らしは、遠く離れた所から運ばれてきた化石燃料や知らない土地で知らない誰かが作った服や食べ物に支えられている状況はやっぱり不自然だ。
だから考えて、変えていかなくちゃならない。
変えるための力は「その他大勢」の中にある。
一人ひとりが今の状況を知り、自分にできることを積み重ねることが結局近道になるのではないだろうか。
大きなアクションを起こしたり、声をあげなくても、私たちは日々選ぶことができる。
クリーンエネルギーを供給する電力会社を選ぶとか、なるべくエコな包装の製品を選ぶとか、労働環境改善や環境問題に取り組んでいる会社会社の製品を選ぶとか、たまにはクルマに乗らないで歩く、というのでもいい。
どんな小さなことでも環境について考えて行動することで、少しずつ私事になっていく。
その小さな積み重ねが将来の地球のためになる、と考えたら随分と気持ちが楽になるのではないだろうか。